●盗聴器をめぐる現在の状況
仕掛けられている盗聴器や盗撮器を発見するには、それらが出す電波を発見器によって探索します。盗聴器・盗撮器が出す電波は、周波数が一般のラジオでは受信できない周波数を使っているだけで、暗号化もされていず案外普通の電波なので、高価なんじゃないかというイメージに反して、安価で手に入るんです。最近では、1万以下のものも出回っています。
現在では、盗聴器というものは年間３０万個以上出回っていると一説では言われていて、１０億円市場とも言われています。驚くべき事に、１日あたり千個以上の盗聴器が、買われてどこかに仕掛けられていることになります！ホントに怖いですね。
このように盗聴器が安価になっただけではなく、入手方法も、以前ならネットでの通信販売が主流でしたが、近頃は、東京・秋葉原や大阪・日本橋、名古屋・大洲などで、そういう怪しげな機器を扱う専門店がたくさんあるそうです。しかも、盗聴器が小型化・高性能になって偽装しやすく仕掛けやすくなったり、操作自体も簡単になって、特別な知識がなくても扱えるようになってきています。以前より、格段に手に入れやすく利用しやすくなっているんですね。それだけ、企業だけでなく個人も盗聴・盗撮の被害にあいやすくなっているんです。
これらの機器は、電波法で規制されている周波数や出力を使っていないため、ただ買って使うだけでは、法に違反しません。売らないようにも規制する事はできないんですね。近年、増えてきている盗聴・盗撮マニアが、いわゆるストーカー目的で利用するだけでなく、普通の企業や人も気軽に情報収集目的で使用するケースがけっこう見られるようになっています。この年々増大する需要があるからこそ、扱う店も増加し、心当たりのない一般の人でも、盗聴・盗撮の被害に遭う可能性がとても高くなってきています。
●盗聴されているかもしれない・・・
あなたもこんな経験はありませんか？
・自宅に帰ったら、なんとなく家を出た時の様子と違う気がする
・自宅の固定電話で話している最中に、なんか雑音がする
・通話中に、いきなり切れてしまうことが度々ある
・無言電話や間違い電話が増えた
・教えてもいないのに、自分の情報を知っていて驚いた
・自宅のパソコンから、情報が漏れているようだ
・テレビの画像が乱れる事がある
・自宅付近に見慣れない車が停まっていたり、怪しげな人がいる
・自分で買ったものではない、ペンやコンセントがある
・電話料金が、たかくなった
こんな事が起きると、自宅にいても不安でくつろげないですよね。心配になって、電気店で売られている盗聴発見器を使って見て、もし、反応が出ても、どこに仕掛けられているのか、自分では探しきれないかもしれません。
盗聴器だけでなく、盗撮器も仕掛けられている場合があります。どちらも、けっこう安価で売られていて簡単に入手できるそうです。なにか、心当たりがあったら、一度調べてみる事をおススメします。
●盗聴器の高性能化に伴う落とし穴
盗聴器は、年々高性能のものが出回り、それを追いかけるように発見器も高性能化していっています。ごく自然な流れですね。実際、いたちごっこの様相を呈しています。
でも、本当に高性能の赤外線式盗聴器などは値段が格段に高価だし、設置にも専門的な知識が必要になることから、まず一般の企業・事務所・個人宅に仕掛けられることはないでしょう。実際に、調査会社がこれまでしてきた調査で、これらの高性能盗聴器を発見したケースは皆無だそうです。
ここからが、問題なんです。
そんな事実にも関わらず、一部の調査業者の中には、依頼者の不安をあおり高性能盗聴器のことをほのめかして、高い調査料をだまし取るなどという卑劣な手を使う業者もいるようです。また、盗聴器が仕掛けられてなかった場合でも、作業中にこっそりと持ってきた盗聴器を仕掛けて、「ここにありました」なんて偽装するけしからんヤラセをするヒドイ業者も存在します。ホントに許せない行為です！
盗聴という言葉がこんなに普及して、不安を持つ人が増え調査を依頼する人が後を絶ちませんが、実際には盗聴器が仕掛けられてなかった事が大半で、心配や不安を取り除くのが調査会社の仕事に１つだという、良心的な業者を選ばなければいけませんね。