■サーマクールの施術方法
実際にサーマクールを受けるときの、流れをご紹介します。
(クリックによって、多少の違いがあります)
1.クレンジングと洗顔
皮脂や汚れ・化粧をきれいに落とします。身に付けている金属(アクセサリー等)は熱くなるのではずします。
2.カウンセリング
効果が期待できる部位や、どれくらいの改善ができるかなど、
またサーマクールを受けるに伴うリスクなどの説明があり、細かく打ち合わせをします。
3.麻酔
サーマクールをあてたときの痛みを少なくする為、肌に麻酔クリームを伸ばします。ラップで覆って皮膚へ充分浸透させるので、1時間ほど、そのまま置きます。
4.前処置
身体に金属がついていないか再確認。粘着性のパッドである、対極板をわき腹に装着。これは、電流の抜け道の役割を果たすものです。
5.マーキング
麻酔クリームを取り除き、1cm角のマス目状のマーキングシートを肌に転写します。アルコールで肌をしめらせてシートを、肌に乗せるとクッキリ移ります。肌を立体的に捉える事で、どの部位を改善していくかを決める大切なもので、過剰な照射を避け、リスクを減らす役割も持っています。
6.チューニング・テスト照射
ハンドピースの先端にチップを装着。頬など皮膚の厚い部位に、粘度の低いジェルを塗り、高周波エネルギーを流れやすくして、テストの照射をします。サーマクールを受ける人の肌の抵抗値を認識するための作業です。
7.本照射
テストした抵抗値を基に、照射エネルギーの設定をします。トリートメントレベル(エネルギーの大きさを表すもの)は10.5〜17.0。
数値が高くなるほどエネルギーも大きくなり、痛みも強くなります。
目の下やこめかみ・額など皮膚厚3mm以下の、すぐ下に骨がある部位では強く痛みを感じるため、エネルギーを下げて照射します。
照射するときはジェルを塗って、チップの先端面がしっかり皮膚に密着するように押し付けます。
1発の照射時間は6秒、そのうち実際にRF波が照射されるのは真ん中の2秒間だけで、前後2秒ずつはクーリングで皮膚を保護します。このRF波があたっている間が、熱いと感じ、痛みを感じるのです。
照射予定の部位にまんべんなく照射したあと、しわ・たるみなど気になる部分に重ねてRF波を照射します。そうすることで、より大きな効果が期待できます。
8.治療終了・帰る支度
肌に残ったマーキングを落とすので、軽く洗顔します。後は、すぐにメイクしてもOKです。以上で、サーマクール治療は終了です。
【サーマクールを受けた後の注意点】
RF波による熱が肌に与えられているため、ほてりを感じるかもしれません。人によっては、赤くなったりむくんだように感じたりすることもあるようですが、2-3日で治まりますのでご安心を。
治療を受けた当日は、激しい運動やお酒を飲むのは控えてください。
また、絶対に日焼けは禁物です。しっかり予防してください。
■サーマクールの安全性
どんな医療行為にもつきものの合併症や副作用は、かなりリスクの低い治療法であるサーマクールにも、起こりうる可能性があります。
比較的、よく起こるのが肌の赤みが出ること。
治療部位に熱を加えるので、赤みが出る人もいるようです。
でも、たいてい数時間から一日で治まるので、心配は無用です。
ほとんどの方は、問題なく治療後すぐにメイクして帰れますので。
もう1つは、腫れるという症状。
正確には、腫れた感じがするという人がいます。
肌の奥が、痛みではないけどジンジンするようです。
これも、赤みが出るのと同じで、サーマクールで熱を加える事に因りますので、数日から1週間で、そんな感覚は消えてしまいます。
気になるからと、冷やすのはやめましょう。
サーマクールは、熱を加える事でコラーゲンの生成を活性化させているので、
冷やすとその効果を防ぐことになります。
サーマクールで照射する高周波エネルギーは、表皮の奥2.5〜3mmの部分に直接作用し、肌の表面をしっかり冷却するので、肌を傷つけることなく真皮層だけに熱を加えます。
サーマクールは、アメリカの公的な機関であるFDA(アメリカ食品医薬品局)でも、目の周りのしわやたるみなどを低リスクで改善する美容治療機器であると、2002年11月13日に認可されています。
FDAは日本の厚生労働省にあたる機関で、その承認が取れれば安全性や信頼性は証明されたといわれるほど、承認条件は厳しいものだそうです。
カナダでも、HPFB(カナダ健康製品食品局)が、美容外科手術以外の方法でしわ・たるみの改善を促す治療器として認可を得、またニキビ治療にも効果があるとして承認し、2003年11月3日に医療機器としてのライセンスを与えました。
【以下の項目に当てはまる方は治療できません】
・ ペースメーカーや除細動器を入れている人
・ 金属プレートを埋め込んでいる人
・ 糖尿病の方、創傷治癒に障害のある人
・ 治療部位に感染症の皮膚疾患がある人
・ 治療部位に傷跡や化膿のある人
・ 妊娠中の人
・ 心臓疾患がある人
・ 悪性腫瘍、またその疑いのある人
・ 出血性疾患、ケロイド体質の人
・ 熱のある人
■サーマクール VS ポラリス
サーマクールとポラリス、どちらも熱を加える事による、低リスクなお肌のしわやたるみをなくす若返り治療法ですが、二つの方法はエネルギーの強さ=照射の深度が違います。
ポラリスは、ダイオードレーザーと高周波(RF)を組み合わせた装置です。
このポラリスのエネルギーは、皮膚下0.5〜1.5ミリまでしか到達しません。
肌のリフティングや引き締め効果を即効で確かめるのはポラリスに軍配が上がるでしょう。
毛穴の引き締め効果も高いようですね。
一方、サーマクールは高周波だけを使用しますが、ポラリスよりも高エネルギーで皮膚の深部2〜3ミリまで届きます。即効性はポラリスに比べると多少落ちますが、2週間〜3ヶ月かけてゆっくりと効果が現れて、次第に引き締まってきて、肌質・さわり心地が良くなって行きます。
最終的には、ポラリスより持続性の高い効果で、しわ・たるみを改善するのはサーマクールの方が、勝つようです。
欲を言えば、このポラリスとサーマクールを、組み合わせて受ければ、即効性プラス持続性の効果を得る事ができ、皮膚の浅い層・深い層ともに引き締められて、かなりのしわ・たるみ改善が期待できるでしょう。
⇒サーマクール★各部位の治療について